2011年度 国立高等装飾美術学校/フランス 藤原美紗子
学部
大学院美術研究科
美術学部・大学院美術研究科
年度
2011
氏名/専攻
藤原美紗子/ビジュアルデザイン
プロフィール
学年 美術研究科修士課程二回生
専攻等 ビジュアルデザイン
留学先 国立高等装飾美術学校(Ecole nationale superieure des arts decoratifs)/フランス
留学先専攻 image imprimee
留学期間 2011年10月~2012年1月
留学行動記録
9月4日 | 日本出国 |
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9月5日 | パリ到着/アパートに移動 |
9月5日~25日 | 語学学校 |
9月25日~31日 | 旅行(イタリア・ミラノ、フランス・ニース) |
10月3日~7日 | オリエンテーション/授業登録 |
10月10日~ | 授業スタート・毎週水がミーティング/その他は水に版画、金に写真のstudioを選択・毎週月水が語学授業 |
10月14日 | 留学生ウェルカム会 |
11月24日 | ポスター課題締切(グループ制作) |
12月3日~5日 | 旅行(フランス・ストラスブール) |
12月7日 | ボローニャ課題、版画課題締切 |
12月16日 | 留学生会 |
12月17日~1月2日 | クリスマス休暇 |
12月19日~21日 | 旅行(フランス・ロンシャン、アルケスナン、オーセール) |
1月3日 | 授業再開 |
1月7日 | studio課題締切日 |
1月21日 | アパート退出日 |
1月23日 | パリ出発 |
1月24日 | 日本帰国 |
渡航~オリエンテーションまで
学校初日、登校時間など何も連絡が無く焦りましたが、国際交流室に行くと今後のスケジュールやシラバスを貰え、午後からオリエンテーションがあり、それぞれの専攻の説明を簡単にしてもらいました。その後専攻別により詳しく授業の時間割を説明してもらえます。でも全てフランス語です…。後日、施設の使い方、教室紹介等はアメリカ人の生徒が留学生向けに英語で説明会をしてくれました。
授業や制作について
私の所属するimage imprimee 専攻は印刷物を扱う専攻で、エディトリアル、タイポグラフィー等デザインワークとイラストレーションや版画のアートワークが両立する学部です。授業はイラストと版画の授業を選択し、写真のstudio(専攻に関係なく選択できる授業)も受けています。基本的に何の授業をいくつ取るかは自由なので、もっと取りたかったのですが私の場合卒業制作をこっちで制作しなければならないので、3つにしました。あと、フランス語の授業が週2回ありました。授業の無い時は学校でも制作できますが、クラス内で自分の制作スペースは無いので、他の学年の授業が無く、机が空いていたら可能という状態です。またロッカーは確保するのが難しく、画材は逐一持ち帰らなければならないので基本的には自宅で作業すると考えていいと思います。学校は京芸よりおしゃれで綺麗なのと、材料は先生の許可が降りれば無料で使用できるのがとても嬉しいポイントです。
現地の暮らしについて
物価は日本より少し高いです。特に紙製品が高いと感じました。その他の画材についてはそんなにかわらないとは思いますが、日本と同じものは少ないので気に入ったものがあれば持参した方がいいかもしれません。食品については美味しいものがたくさんあるので楽しいです。毎週、仏語の練習がてらマルシェ(市場)に通い、食品を買いだめしています。学校で学生証を貰えれば全てではありませんが、ルーブルや多くの美術館が無料で見られます。また演劇やアートイベント等も多くの場合、ユース料金でかなり安く見ることが出来ます。ちょうど9月頃かから12月まで秋の芸術祭のシーズンなので楽しい企画も多く楽しいです。
語学について
英語がかなり話せるか、仏語を最低中級程度まで勉強していくのが望ましい。大学では授業や話し合い、必要書類はすべて仏語なので、仏語の学習が0の場合非常に厳しいです。私自身それまで全く仏語に触れたことが無く、6月中頃から語学学校に週一で通い始め、京芸の仏語の授業にも参加させてもらい、渡航後は3週間現地の語学学校に通いましたがやはり短すぎました。一番効果的なのはやっぱり現地で話すことです。
授業やプロジェクトの成果発表等
課題提出時にみんなの作品を見る機会はありましたが、特にこれといった発表の機会はありませんでした。
留学を終えての感想
4ヶ月はあっという間に過ぎました。短い期間でしたが、留学しなかった自分が想像できないくらいたくさんの刺激を受けることができて、とても有意義な時間を過ごすことができたと思います。Ensadのimage imprimeeはデザインとアートを両立して学べるおもしろい学科でした。何でもやってみたいという私の希望をかなえてくれる教育方針で、日本では限界を感じて出来なかったようなこともこちらではできたりするので今後の表現の幅が確実に広がったと思います。学生たちも彼らの作品も京芸とはまた雰囲気や考えのプロセスが違ったりして興味深かったです。もちろん楽しいことばかりではなく、言葉の壁など感じ悔しいことや恥ずかしい思いもたくさんしましたが、優しく助けてくれる人も多く、人の暖かさを実感するいい機会になりました。まだこの経験で得られたものが自分の中で整理できていませんが、今後の自分の活動にいい影響をもたらすに違いないと思います。