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2017年度 アールト大学芸術学部/フィンランド 田中 美有

学部
大学院美術研究科 美術学部・大学院美術研究科

年度
2017

氏名/専攻
田中 美有/プロダクトデザイン

プロフィール

学年  修士課程2回生
留学先 アールト大学芸術学部(Aalto University Department of Art)/フィンランド
留学先専攻 Department of Design Product and Spatial Design
留学期間 2017年8月24日~2018年1月10日

留学行動記録

8月24日日本出国
8月24日ヘルシンキ到着/ホームステイ開始
8月28日〜29日 オリエンテーション/留学生ウェルカムパーティー
8月30日デザイン科イントロコースの授業
9月11日金属加工部屋の実習
9月12日木工室の実習/デザイン科全体での顔合わせ
9月13日旅行(エストニア)
9月14日〜授業スタート(毎週月・木曜日がチュートリアル/その他は主に実験室で制作)
10月1日引っ越し
10月8日〜10日 旅行(デンマーク)
10月11日中間合評
11月15日展示計画のミーティング
12月3日引越し
12月14日〜23日 旅行(ラップランド)
1月7日旅行(スウェーデン)
1月9日旅行(エストニア)
1月10日ヘルシンキ出発
1月11日日本帰国

渡航〜オリエンテーションまで

 私がフィンランドに着いたのはオリエンテーションの4日前でした。オリエンテーションは8月28日,29日の2日間で行われ,アールト大学の教育方針や履修登録の方法,キャンパスの案内などがOtaniemiキャンパスでありました。
 留学生は多く,100人以上いたと思います。オリエンテーション後はピクニックやウェルカムパーティーがあり,多くの学生と交流することができました。オリエンテーションが終わってから授業が始まるまでは,木工室や金工室などを使用するためのワークショップがArabiaキャンパスでありました。

授業や制作について

 私は主にArabiaキャンパスで授業があり,交換留学生はみんな院生の授業に参加します。私はmaterial and resercherという授業を受けました。この授業は20人ほどの学生がいて,月曜日と木曜日にミーティングやレクチャーがあります。そのほかの曜日は自主制作でした。

 授業内容は「未来の素材」をテーマに新しい素材を作るというものです。例えば,もう捨ててしまうバナナの皮やコーヒーの出し殻などを使って紙やプラスチックのような素材を作ることはできないか。自然に優しくかつ実用可能な素材を提案し,自分が作った素材を使って作品を作ります。そして作った作品はヘルシンキのバンター空港で1月から1年間展示されます。毎週,ちょっとした講評があり,先生や学生の意見をもらい,自分の方向性を確かめていきます。実験を重ね,どのような素材ができたのか,さらにその素材を使ってどんな作品を作るのかを10月後半にプレゼンテーションをしました。私は英語が不得意なので画像を多用しプレゼンテーションを行いました。他の学生は自身の実験中の工程を録画したものを流したり,作品と関連する動画を流したりと見たくなるプレゼンテーションが印象的でした。また,空港という世界中から多くの人が訪れる場所で展示ができたことはとても貴重な経験となりました。

現地の暮らしについて

 私は北欧のリアルな暮らしに興味があったので,ホームステイを選びました。この留学中に3回,ホームステイ先を変えて引越しをしました。朝起きて一緒に新聞を読みながらゆっくり朝ごはんを食べたり,昼間はホストマザーの買い物について行ったり,食後にコーヒーを飲んだりとゆったりとしたフィンランドの時間の使い方を体験することができました。また,家の外の柵を毎日少しずつ塗り直していたり,屋根の上の掃除を自分たちでしていたり,またホームセンターにあるDIY用の工具の種類が豊富であったりしているのを見ると,フィンランドの人は自分たちの住まいを自分たちで丁寧に手入れをしながら大切にしているのがとてもわかりました。フィンランドでは暮らすこと一つ一つを丁寧に過ごしていることがとても心地が良かったです。

 フィンランドは冬になるに連れて夜が長くなりますがそれとともに街はクリスマスムードに変わります。12月はクリスマスマーケットやイベントがたくさんありました。2017年12月6日はフィンランドの独立記念日100周年という特別な年でした。その日はお店もほとんど閉まり,多くの人は家で家族とお祝いをするようです。この時期は授業も終わるので,大学の友達と遊んだり,知人を通して知り合った方と会って話したり,お家に遊びに行かせてもらったり,現地の人と交流する機会が多くありました。

語学について

 フィンランドはフィンランド語とスウェーデン語が公用語です。しかし,ほとんどの人が英語を話すことができるので,日常会話は英語だけで過ごすことができます。大学の授業は英語かフィンランド語で行われます。しかしやはり語学ができていたらもっと吸収するものは多かったのではないかと思います。講義や講評は録音して家で聞き直したり,友達に協力して訳してもらったりしていました。また,ホームマザー達と日々コミュニケーションをとることが,私にとっては一番英語上達の大きな要となりました。

留学を終えての感想

 フィンランドの生活はとても居心地が良かったです。森や湖がいろんな場所に近くにあり,人々も穏やかで街ですれ違う人たちをみても難しい顔をしている人は少ないです。それに困っていたらすぐに声をかけて助けてくれます。フィンランドの多くの人が英語を話せるので日常生活で困ることはなかったです。また街中では多くの素敵なデザインをみることができ,ヘルシンキは小さい街ですが歩いているだけでたくさんの刺激をもらうことができました。

 アールト大学は学ぶことに意欲的な学生が多く,学びたいという学生にものすごく協力的な学校です。どんな専攻であってもガイダンスを受けたら様々な機械を自由に使うことができ,先生と直接コンタクトをとってプロジェクトに参加することもできます。なにより,おもしろい人が多いです。留学生も多く,いろんな国の人たちと出会えたことはかけがえのない経験です。 また,この4ヶ月間にわたるフィンランドの留学生活で,のんびり自由でいることは良いことだということを教わり,制作のことや自分のことを見つめ直すことができました。美味しいご飯を食べたり,みんなで料理をしたり,サウナに入って湖に飛び込んだり,トナカイを見たり,毎日の日常が楽しく,人生においてもこれでもかというほど濃厚な4ヶ月間でした。このようなすばらしい経験ができたこと,フィンランドで出会えたホストファミリーや大学の友達,現地の人たち,また留学をサポートしてくださった方々にとても感謝しています。ありがとうございました。

2017年度 アールト大学芸術学部/フィンランド 田中 美有

学部
大学院美術研究科 美術学部・大学院美術研究科

年度
2017

氏名/専攻
田中 美有/プロダクトデザイン

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