2018年度 ロイヤル・カレッジ・オブ・アート/イギリス 中井 友路
学部
大学院美術研究科
美術学部・大学院美術研究科
年度
2018
氏名/専攻
中井 友路/構想設計
プロフィール
学年 修士課程1回生
留学先 ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(Royal College of Art)/イギリス
留学先専攻 Moving Image
留学期間 2018年10月~12月
授業や制作について
参加必須の授業はかなり少なく,週に多くても3日程度です。それ以外の時間は専攻とは関係なく開かれているワークショップや技術講習を受けたり,ギャラリーや博物館へ行ったりしていました。Moving Image専攻では3ヶ月の間に2回のPersonal Tutorial(教授陣により割り当てられたチューターとの面談)と1回の特殊なTutorial(自ら6名程度のアーティストの中から希望のチューターを選んで面談)を受けることができます。メインの教授陣たちとの個人面談はスケジュールに組み込まれていませんが,メールや会って希望を伝えると時間を取ってもらえます。
また10月の下旬にAcross RCAという特殊な授業期間があり,RCAが提携している企業やアーティストとのコラボレーションで1~3日程度連続で行う演習形式のクラスが30近い数の中から選べます。第三希望まで出せて,すべて外れた場合でも空いてる場所に入れてくれます。私は他の授業と重なってしまったため参加出来ませんでしたが,その週は各クラスの発表が大学中で行われていた為,賑やかでした。学外で発表していたチームもあったようです。
制作に関しては機材や共用のパソコンブースが全てオンライン予約で管理されており,数や種類も豊富でした。機材もPCブースも基本一週間単位で,毎回更新が必要です。キャンパスごとに借りられる機材に若干特色があるので要注意です。
レクチャー/セミナーと名前のつく授業が多く,セミナーでは基本的に講演式でドキュメンタリー映画監督による”ドキュメンタリーとは”といった内容だったり”ジェンダー”や”劇場でのパフォーマンスのあり方”などといったテーマがありました。
基本的に毎レクチャーごとにセミナーがセットになっており,質疑応答形式ですがレクチャー担当のアーティストとの1対多の質疑だけではなく,学生同士での議論を促されたりします。また月1回のチュートリアルが大学側から用意されていますが,自身から教員へ個別にお願いすることもできます。チュートリアルは面談のことで,作品の進行状況や,今考えてることなどを相談したりして,今後の活動方針を決めていきます。
個別の机とスタジオを用意されますが,大学のPCを使う場合,個室のPCルームのネット上でブッキング する必要があります。その他機材などもすべてオンライン上でのブッキングになります。
現地での生活について
住居は日本人オーナーのシェアハウスです。MixBというサイトで見つけました。
ロンドンの西側に位置し大学からは少し離れてすが,ロンドンの主要な場所を通ってるピカデリーライン(地下鉄)の駅から歩いていける距離だったのでここを選びました。ヒースロー空港とも繋がっている線です。ケンジントン校舎/ホワイトシティ校舎から40分バタシー校舎から50分程度です。
wifiが備え付けられていますが,wifiとSIMカードでのこちらの携帯会社の電波もどちらも入りづらく,連絡や通信関係は苦労しています。
SIMカードは3社ほど転々と使ってみましたが,基本どこの会社も日本での通信速度環境に慣れていると不便に感じました。僕の使い方や設定が悪かったのかもしれませんが不定期に通信状態が悪くなったりします。
歩いて15分程度のところに大型スーパーがあり,また歩いてすぐのところにも小型のスーパーがあったので食料品などは調達しやすかったです。イギリスは外食するとかなり食費が高くつきますが,自炊ができればかなり費用は抑えられると思います。
物価は基本的には日本の1.5倍程度ですが,イギリスでは大手スーパーが自社で出している商品が数多くあり,特にMorisonという大型スーパーの商品は他と比べるとかなり安く色々なものが手に入ります。また,こちらに来てから携帯とPCが壊れてしまったため,いろいろな店舗を見て回りましたが,機材類はどこで買っても日本で買うより1.5倍高いので,日本で万全の状態にしてから渡英することを強くお 勧めします。
語学について
・文法/リーディング/ライティング
現地で一冊だけ英文法書を購入し使っています。
・リスニング/スピーキング/ライティング
TEDというカンファレンスイベントの動画を見てリスニングとディクテーション,書き出しを行なっています。
授業が毎日あるわけではないので自分で耳や会話は慣らす必要がありました。
特に急激に気温が下がるようなことはなく緩やかに気温が下がっていきましたが,日本の冬と特段変わらない印象でした。前半は天候に恵まれましたが,11月後半から12月にかけては雨が多くなってきた気がします。
授業後にパブに行く学生が多く,自身も何度か誘われたり,誘って飲みに出かけていました。
クリスマス前12月上旬から中旬にケンジントンの校舎では学生によるクリスマス(フリー)マーケットが開催されていました。
留学を終えての感想
ゆっくりと自分と向き合える時間が取れたので,自分の感覚,経験,感性をリセットしてまた改めて解釈する良い機会になったのではないかと思いました。
留学前はどちらかといえば慌ただしい時間を送っていたので,非常に貴重な時間と経験でした。