2019年度 ベルゲン大学音楽学部/ノルウェー 関本 彩子
学部
大学院音楽研究科
音楽学部・大学院音楽研究科
年度
2019
氏名/専攻
関本 彩子/日本音楽研究
プロフィール
学年 大学院音楽研究科 修士課程2回生
派遣先大学 ベルゲン大学 グリーグ・アカデミー音楽学部
派遣先専攻 選考音楽学
2019年8月~2020年7月(2セメスター)
留学行動記録
留学先大学と授業について
今期は,音楽学の2つの授業とノルウェー語の授業を履修登録し,1つの授業を聴講しました。
まずPop Music Studiesでは,ポップ・ミュージックのプロモーションビデオを見て先生が解説したり,それぞれの意見を述べたりと非常にアクティブで,私も意見を述べられるように努めました。ミュージックビデオを分析するグループプレゼンテーション,個人での最終レポートについてのプレゼンテーション,最終レポートで成績が決まります。
Music, Gender and Sexualityでは音楽を通じてジェンダーのことを学んでいます。最終レポートのみでの評価でした。授業ではほぼ毎回出席を取るので,単位を取るために,規定以上出席することは必須です。
そしてNorwegian Art, Theatre Cultural Studies -Scandinavian Area Studiesの授業は聴講しました。この授業は人文科学部の授業ですが,オムニバスの授業になっており,音楽についての授業の日は音楽学の人が授業をします。エドヴァルド・グリーグ(Edvard Hagerup Grieg) やオーレ・ブル(Ole Bull)といった音楽家のことや,その創作の背景にあるノルウェーのナショナリズムや自然のことなどの話を聞きました。
┃現地の暮らしについて・語学について
ノルウェーというと寒いイメージですが,ベルゲンはそんなに寒くなく,札幌よりも暖かいという印象を受けました。雪が積もることもあり,滑らない靴が必要です。また,とにかく物価が高いです。コンビニでコーラのペットボトル500ml を買おうとすると,400 円くらいします。町のカフェで何気なくケーキとコーヒーを頼むと1500 円でした。学割制度は整っていて,市内の路面電車やバスに乗り放題の1ヶ月定期が6000 円ですが,私は年齢制限に引っかかり,1ヶ月9500円程度かかっています。長距離列車などの学割も年齢制限がありますが,4割ほどの割引があります。その中でもありがたいのが,ベルゲンフィルハーモニー管弦楽団(Bergen Filharmoniske Orkester)のコンサートの学割です。学生料金だと,1300 円ほどで聞きに行けるので,月に1度のペースで通っていました。
ベルゲン大学は日本の大学との協定校が多く,日本語学科の学生と協定校の学生との関係が密です。イベントがあると,日本人学生のコミュニティを通じて,情報が共有されていました。日本人学生は,30 名ほどいて,九州から北海道まで様々な大学から来ています。私は日本語学科の学生との交流イベントに積極的に参加し,ハロウィンといったノルウェーのイベントを楽しみました。
語学に関してですが,ノルウェーでは殆どの人が英語を話せます。私はもともと英語の日常会話に問題がない状態で行ったので,生活には困りませんでした。ただ,スーパーの商品や様々な表記はノルウェー語のみなので,ノルウェー語を学ぶことが必要です。私は交換留学生のために開講されている,NOR-INTRO という授業の履修登録をして,週2回授業を受けています。
┃留学を終えての感想
ベルゲンは決して大きな都市ではありませんが,必要なものは揃っているところでした。歴史上,デンマークやスウェーデンの支配下にあったこともあり,ノルウェーの文化を大切にしているように思いました。ヘンリック・イプセン,エドヴァルド・ムンク,エドヴァルド・グリーグの三人はノルウェーの文化において重要な人物とされています。
ベルゲン大学で学んだ音楽学の授業は,大局的で,音楽そのものについて考えることよりも,哲学や社会学,人類学的な知識について学べることが多かったように思います。人文学系の生徒も受講するのもあって,用語を捉えたり専門的な英語についていく事が大変でした。しかし,プレゼンテーションやレポートといった課題をこなす事で,伝える力や自信がついたように思います。英語の蔵書数が多く,電子図書もたくさん読む事が出来ることも,魅力的でした。