2021年度 レッチェ音楽院/イタリア 石﨑 桂
学部
大学院音楽研究科
年度
2021
氏名/専攻
石﨑 桂/声楽
プロフィール
学年 大学院音楽研究科 修士2回生
留学先 レッチェ音楽院/イタリア
留学期間 2022年3月1日~3月31日
渡航からオリエンテーションまで
最寄りのBrindisi空港に到着し、1ヶ月滞在するアパートへ行きました。翌日音楽院へ行き、学長室で学長に挨拶をし、国際交流室担当の先生に音楽院を案内していただきました。学長から歌の先生の連絡先をいただき、レッスンについて直接やりとりをしました。国際交流室担当の先生に、興味のある授業を伝え、日時を教えていただきました。オリエンテーションなどは特になく、興味のある授業に直接行って先生に交換留学生であることを話し、生徒に混ぜてもらいました。
授業や制作について
授業は、個人レッスン、アンサンブル、演劇法、声種に関する教育法、音楽経営論、ソルフェージュなどを受講したり、聴講したりしました。歌の個人レッスンは不定期でしたが1ヶ月間で1時間のレッスンを4回受講することができ、安定した発声や豊かな表現を学ぶ、実りのある時間となりました。また、国際交流担当の先生の出演するピアノのコンサートに、ゲストとして歌で出演させていただきました。モーツアルトのオペラのアリアと、アンコールに一曲歌わせていただきました。日程は、イタリアに来てから2週間後のことでした。会場はレッチェにある美術館の吹き抜けで、毎週日曜に無料で解放されているようなコンサートでした。約90名ほどの観客が集まり、緊張しましたが、とてもあたたかい反応をいただけました。
現地での生活について
1ヶ月間、男女3人でシェアハウスに滞在しました。週末に一緒に出かけたり、夕食を一緒に食べたりできたのでよかったです。レッチェでは街の中は電車や地下鉄、トラムはありません。バスはありましたが、時刻表を見ると12:00〜13:00間に一本、と書いてあるだけで何時に来るのかわからないため使用する人が少ない印象でした。バスも電車もストライキがありました。街中に月額レンタルで使用できる自転車やスケーターは何箇所かありました。私のアパートから音楽院まで歩いて40分くらいだったので、1ヶ月間友人に自転車を貸してもらいました。道路は右側通行で、交差点は周回式、歩道は狭く、舗装が平坦ではないので、安全に気をつけて自転車通学をしていました。コンビニはありませんが、8時30分〜21時まで営業しているスーパーが近所にありました。レストランや美術館、学校に入るには、必ずグリーンパスと呼ばれるE Uのワクチン証明書が必要でした。日本で発行した海外用のワクチン証明書はE Uでは読み取れないため無効でした。A S Lという保健所へ行きグリーンパスを作成してもらいました。屋内では皆F F P2マスクをしていましたが、屋外ではマスクを外している人が8割くらいでした。3月でしたが、気候は雨が多く寒かったです。コートとマフラーは毎日着用していました。レッチェでは、音楽院の先生方がとてもあたたかく迎え入れてくださり、授業以外の食事や余暇などの多くの時間を一緒に過ごしてくださりました。また、音楽院の練習室も午前中は必ず空いているので場所に困らず練習できました。練習室が使える時間は8時〜20時で、日曜は使用できません。レッチェ音楽院には食堂はないので、近所のスーパーで買うか、バールやデリカテッセンのようなお店へ行って昼食を取っていました。
語学について
語学については、京芸の学部の授業のイタリア語1〜8と、大学院の授業の原典研究(伊)で勉強しただけという状態でした。レッチェにいる1ヶ月は、毎日音楽院へ行き、参加できる授業に行ったり、レッスンを聴講したりしました。実技やソルフェージュ、楽典の授業は内容はだいたいわかるのでイタリア語でも半分くらい理解できますが、音楽経営論や教育法などの座学の授業はほとんど理解できませんでした。その他はバールへ行って出会う人と話したり、音楽院の友人に時間を作ってもらって特訓してもらったりしました。実際1ヶ月の滞在では、少し耳が慣れる程度で、なかなか話せるようにならなかったので、今でもレッチェでできた友人と毎日1時間のビデオ通話を続けています。
留学を終えての感想
特に困ったことがなく、とても恵まれた1ヶ月の留学生活でした。歌の先生の指導はとても明確で、悩んでいるところがクリアになるようなレッスンでした。しかし、レチタティーヴォの発音についてまだまだ改善できることがあったと思うので、これからもイタリア語と並行して勉強をし続けたいと思いました。